2014年11月26日

ゼロ・ダーク・サーティ

真夜中の0時30分



っていう意味の
軍隊用語なんだってさ


ゼロ・ダーク・サーティ




観てきましたよ。



いやあ
もんのすごい映画だったわ。



エンドロールが流れる中


はああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜って



わたくし
深く息ついてしまったんだけれども




前の席に座っていた男性も


はああああああああ〜〜〜〜〜〜〜




いや
久しぶりに
重量級。



158分
PG12指定



2時間超えだからね
長時間
座っているのがきついわたくしにとっては
ちょっとした苦行には
違いなかったんだけれども


画面からは一瞬たりとも
目を離すことができなかったわ〜〜。


2011年5月2日
ビン・ラディンが見つかって
殺害されたというニュースが流れた時


「え?ビン・ラディンって
まだ生きていたの?」


びっくりしたのを
覚えている。

だってさ
病気だとか
栄養状態も良くないとか
聞いていたからさ


血眼になって
探されている
その厳しい逃避行に耐えられないんじゃないのって
思ってて


それと
当時
いくら追いかけても
洞窟のような場所に隠れたりしたら


そう簡単に見つけることはできない・・・なんてことも
見聞きしていたから

「よく見つけたなあ」って


「アメリカ
すげえな。」



で、
それでいつの間にか
そのニュースは
わたくしの中で
薄れていったんだよね。



・・・・



・・・・


けど
思えば
2011年
まだ全然「薄れるべき」ニュースでもない
んだわね。



アメリカがくしゃみすりゃ
日本は風邪ひく


それは
今もある現実なんだから。



この作品は
国際テロ組織アルカイダの指導者
オサマ・ビンラディン捕縛・暗殺作戦の裏側
を、
「ハート・ロッカー」
キャスリン・ビグロー監督が映画化したもの。



「事実に基づいて」。



う〜〜〜ん


もちろん




そりゃ

「事実そのまんま」では
ないだろうけど

日本で
これが
こういう作品ができるかって思うとね〜〜



まずはそこで



「すげえな
こういうところは
すげえよな本当に
アメリカって国は・・・」って思っちゃうわたくし。




政治が絡む案件だし
いろ〜〜んな「意見」があるだろうからさ
(国内外で)

そういうところに
手を突っ込んで
わざわざ・・・っつうのもなんだけれども



映画にせんでも

って考えがちでしょ?普通は。


もうちょっと寝かせておいて
誰かが撮りだしてから
反応を見つつ・・・って作戦をとることだって
やろうと思えばやれる訳で。



でもキャスリン・ビグロー監督は
あえて
手を突っ込む。




撮影を開始したのは
2012年2月29日 だってさ



それもまた
すげえな。





漢!





・・・女だけどさ。



で、
だからこそ
この映画
観たかったんだけれどね。



わたくし。




改めてご紹介すると
キャスリン・ビグロー監督は

あの
「タイタニック」の監督

オスカー受賞時に


「I’m the king of the world!!!」


と叫んで


わたくし的には
「・・・なんだかな〜」な印象拭えず、な


あーたのパーソナリティ
せっかくの作品の印象を悪くしてないか〜???の
ジェームス・キャメロン監督
元妻。
(1989年に結婚し1991年に離婚)





いっときにせよ
何故あんな男と一緒になっていたのか
判らないけれども
男前度は明らかに
キャスリン・ビグローが上!



第82回のアカデミー賞
元旦那のキャメロンのアバターと競って



そう
あの
アバター」と勝負して


結果
作品賞、監督賞、
オリジナル脚本賞、
編集賞、
音響編集賞、
音響調整賞の6部門を受賞。



おまけに
オスカー史上初の女性監督賞って栄誉を
ハートロッカーで得ている。











ハートロッカー
2004年のイラク爆弾処理班のことを
描いた作品だけれど


オスカーをとった後
いや直前からも


「本当の戦争は
こんなもんじゃない」
とか



「米軍への敬意に欠けている」とか
あれこれ
波紋も大きかったようで


そういう事実が
このゼロ・ダーク・サーティを撮ることに
監督の気持ち
結集させていったのかなあとも
思ったのよ
わたくし。


先にも書いたように



国際テロ組織アルカイダの
指導者


オサマ・ビンラディン
捕縛・暗殺作戦の
裏側を描いた
のが
このゼロ・ダーク・サーティって作品
なのだけれども


まず驚くことに
この作戦の中心にいたのが



「女性」だったんだという事実



その
「女性」
マヤ役をやるのが
ジェシカ・チャステイン




ヘルプ 心がつなぐストーリー
アカデミー助演女優賞に
ノミネートされていたりするんだけれど

う〜〜ん
正直言って
名前聞いて
パッと顔が浮かぶ有名女優・・・って訳じゃないよね。


でもわたくし的には
だからこそ
このマヤというCIA分析官役に
リアルを持ち込めたのだと思うな。



赤毛の女は
気が強い
ってのが
あちゃらの映画のお約束だけれども



マヤも
気が強く


そして皮膚が薄い感じでさ
冷静で切れ者な女性として
描かれている。


「高卒でリクルートされた」って
台詞があるんだけれど


それだけ若い時に
目をつけられるほど

優秀ってことよね。




で、CIA分析官として
現地に派遣され
最初に
「上等なスーツ」で
拷問の現場に立ち会う彼女は


冷静で
拷問にも臆しはしないのだけれど

わたくしの目には
やっぱり多少の「躊躇い」が映る。





だけど
仕事に邁進する間に
「現場を知る」につれ
その躊躇いは消える。



でさ
ただただひたすら



「仕事漬け」の日々を送るマヤを
気遣う同僚

同じくCIA分析官のジェシカ

その彼女が
自爆テロによって
亡くなった後



マヤの目の色が変わる。


つまり
「当事者」になる訳だよ。



それはさ
「アメリカ」の立場そのものって気がした。



(あくまでも
わたくしの印象であるんだけれど)


あの9.11の前は



それでもまだ
アメリカには「余裕」があったような
印象があるのよね。



あの
9.11同時多発テロ事件の後
明らかに
その印象は変わったじゃない?。



余裕がなくなった。




マヤ。



なかなか「結果」を出すことができない。



「チーム」で仕事をしている以上
「結果」を出すには
上を
政府を
動かさなくちゃいかん。


そして上を
動かすためには



信念と
事実が必要。


CIAもサラリーマンって訳だわよね。





だけど
事実が必要っつうてもさ
誰もが納得できる
わかり易い「証拠」なんて
そうそう簡単には入手できない。



現在のビンラディンの
顔写真とかさ・・・不可能よね。


相手は
名だたるビンラディン。



だから

後はさ

自分の中で積み上げてきたものを



信念として
上司に突きつけるしかない。



もちろん



それが可能になるのは
それまでの「実績」あってのこと・・・
ではあるのだけれども



そこらへんの描き方
キャスリン・ビグロー監督
自分をマヤに投影させているな〜
って感じ。


でさ上司の一人
CIAテロ対策センター
パキスタン部チーフの
ジョージ

いいのよ〜〜


マヤに尻を叩かれまくって
ダメダメ上司か?と
思わせておいて・・・


ああ、こういう上司
欲しいわ〜〜〜


こういう上司だったらって思う人
多いと思うな〜〜。


閑話休題


後半
米海軍特殊部隊ネイビー・シールズによって
遂行される
オサマ・ビンラディン暗殺作戦シーンは


あまりの迫力に
息を呑む。


これは
「ゲーム」じゃないんだ。



キリキリとした
緊迫感の中




作戦は成功する。




で、
「すっげ〜〜〜!
アメリカ
すっげ〜〜〜!!!」



ってなるかっつうと
そうは、ならない。


「アメリカすごいぞ〜〜」


「やっぱ世界の警察はアメリカさ」

っていう

プロパガンダムービーでは
決して、ない。




どんな時にも



「子供には配慮」する
米兵は


「世界の警察」としての
プライドによって
動いているように見える。



「奥の間は見せるな」



そこには
子供たちが見慣れた人の
死体が転がっているから。


だけど



「怖くないよ」



そうなだめられている
子供が


「次のテロリスト」にならないと
誰が断言できる?

倒れても尚打ち込まれる銃弾。



結局
ラストシーン


わたくしが感じたのは



アメリカの
「やりきれなさ」だった。


アメリカの
「疲労」だった。



彼女が
アメリカの「国旗」と一緒に映るシーンは
わたくし達がかつて観てきた
戦争映画のように
決して
「晴れやか」には扱われない。




CIAで働く
マヤの「信念」に
「私憤」が入らざるを得ない
事実。


終わらぬ連鎖。



必要悪
そして
疲労



率直なアメリカがここにある。



だが
その率直さの向こうに
何が待っているかは
まだ・・・



アメリカは
「癒されるのか」????



ステルスヘリコプターによって???




それを作る技術力によって???


優秀なカナリア達によって??



何人もの「マヤ」によって???



アメリカを支持する他国家によって???



自国民によって???





鑑賞後
はああああああ〜〜〜〜〜〜
深い吐息が漏れたのは




わたくしが
「くしゃみをする」側の
アメリカ国民ではなく




「風邪ひく」

この国の、


「日本」の国民だから。




それは幸いであることなのか?



それとも???



ヘビー級。



お薦めです。






posted by kazoo at 11:19| Comment(0) | TrackBack(14) | 映画(さ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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