2014年11月25日

東京家族

東京物語と言えば
小津安二郎の名作。




小津の作品
「東京物語」は
小津監督作品が好きだった
国王と一緒に
観た。



当時のわたくしが
その内容を
どれだけ理解していたのか



アングルや
言葉使いや


「ああ、これが
日本が世界に誇る・・・」


なんて



そのことが
まず先にあって



今思えば



「頭で観ていた」なあなんてことを
ちょっと思ったりする。



好きなテンポ



好きな空間



それはわたくしが
そののち好きになった
ジム・ジャームッシュの作品にも
繋がっていったりして



だけど


それは
あくまで

「映画」としての
感想だったと思う。



東京家族



この作品が

山田洋次監督の81本目

映画監督生活50周年記念作品
と聞いた時


正直に言えば



「え〜〜〜???


山田洋次??



教条主義なんじゃないの?


リメイク??

そんなもん
小津の東京物語にかなう訳もないじゃーん」


って思った。



最初にさ。



けれど
今日
観た「東京家族」は


小津作品よりももっと
ぐぐーっと迫ってきた。



わたくしにとって


「リアル」だった。



「頭」じゃなくて
「気持ち」で観させられた。



小津作品を意識するあまり



絡め取られちゃったなあって思う箇所も
多々、ある。



だけどさ


だけど繰り返すけれど



わたくしにとっては
すっごく
すっごく



「リアル」だった。



父親の物言い


母親の「ありがとう」の言葉





「お母さんはいいけど
え〜っ
お父さんはなあ」





親孝行したいと思いながら
願いながら
思いが微妙にずれていく現実。



どんなに狭くても
どんなに猥雑であっても



「家族と話す」ために
上京した老夫婦が



望むもの。





いつでも
そこにあり
揺るがないと
勝手に思い込み
安心しているからこそ



「生活」があるんだから
しょうがないさと



「生活」という言葉の中に
逃げる子供。


「蒼井優の役って
すっげーできた娘だよね。


あんな風にはなれんわ〜
やっぱり
「映画」なんじゃない?」



けれど
母親が亡くなっても
結局長女の美容室は臨時休業にはならず、
どんなに「良い人」でも
みんな



また東京に帰っていく。



その現実を
「生活」という言葉にくるんで。




小津作品の原節子「ずるいんです」
やっぱり普遍。


ああ、
そうだよね



人って死ぬ。



あっけなく。





亡くなったその時から
そうそう



いろんな雑事が押し寄せて



そうだ



それが救いにもなるんだけれど。





そう





そうだったよ。





いろんなことが
本当に
リアルで




その上で
その上でさあ



そうして
わたくしは
山田監督が


どうしても



どうしても



このテーマで



撮りたかったそのことを
思った。




田舎の映画館
満席だった。


初めて
こんなにたくさんの
観客を見た。



TOKIOの映画友も




「シネコンの一番小さなスクリーンだったけど
満席だったよ!
んで年齢層高かった。
自由に笑って手をたたいて泣いて、
最後は拍手も起こったよ!」

って。




もう、それだけで


集大成。



うん


いいものを、観た。


映画酔いをするほどに。


家に帰って
なんだか気持ちが
落ち着かないから


色々
片付けようとしたら


国王が大事にしていた



スケッチブックが出てきた。


中には



今はもう
成人式を迎えた
姪っ子が



小さな頃に



描いた



絵。



そうだ
何度も
何度も



スケッチブック



買いに行かされたっけなあ。




そして



高校生になってからも



大学生になってからも



姪っ子が遊びに来るたび



「女の子だし
危ないから
決して一人で来ちゃいかん。」


何を言っているの
もう
大きいんだから
いつまでも
子供扱いしちゃいけないよ



何度
そう言っても
来るたびに



そう言ってた国王。



あ、



国王の字。





・・・



・・・





決して
上手じゃないけれど



これは
姪っ子に字の練習を
させようって



お手本に書いたんだろうな。



そうそう


そう書くんだ



その姪っ子の



練習のあとも





大事に



大事に



大事に



とってあった。





いい映画を観た。



映画酔いをするほどに。






posted by kazoo at 12:48| Comment(0) | TrackBack(11) | 映画(た) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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