2014年11月04日

人生万歳!

 「こういう人、いるよねえ〜〜」



「なによ?しみじみと。
誰の話し??」



ウディ・アレン


40作目の
『人生万歳!』
主人公
ボリスの話よ」



「ぷぷぷぷぷッ」



「何笑ってるのよ」



「うふふふ
とにかく
とりあえず
皆様にご挨拶よ」



「おかずですッ!」



「ずーこですッ!」



「2人揃って」



「映画に耽溺〜〜!!」



「さて、ご挨拶も済んだところで
この
「人生万歳!」なんだけれども」



ウディ・アレン映画っつうと
とってもコアなファンがついていて
ちょっと手ごわいってイメージもあるじゃない
?」





「うん。
あと
「おされ人間」を自負する人が
はまるのでも
有名」



「あ、
おシャンテイ〜〜♪って奴ね。
げろりんちょ。





でもまあ
これはとても「判りやすい」
ウディ映画に「あんまし興味ないわ〜」
って方でも



「作家性の強い映画は
苦手だわ〜〜」って方にも
結構入りやすい作品だと思うわ〜」



「そうよね〜〜」



「で、さ
あーたがこういう人いるいるって
うるさかった
ボリス




「これはもう
ウディ・アレンそのもの!
彼の投影って言っていい人物
なんだけど」






「シニカルで
ネガティブな
自称天才の
元物理学者」



「そうそう
彼は世間は
阿呆と能無しばっかり
「尺取虫の脳みそ」しか持っていない奴ばかりだから
そういう世間とは
距離をおきたいって思っている人物



「こういう人っているじゃ〜〜ん。
社会が有する矛盾にも
一家言持っていて
それがかな〜〜り
辛らつだったりするんだけれど」



全米ライフル協会に対するあれこれには
笑ったわ〜〜」



「でも
彼の友人達は
彼が語りだすと
ハイハイまた始まったって感じ?」



「ってかさ
「だからなんなんだ」ってことよね。



語られるべき言葉ってのは
語られるべき場所
語られるべきタイミングってのがあるじゃん??」



「うんうん」



「だけどさ
彼はのべつまくなしに
そういう話題を持ち出すわけ」



「そうそう」



「自分としてはそれが
「気が利いている」ってか
「真理」に近いことだから
話題にするに値するって思っているし
実際
確かにそうだ・・・って思うことも
多く含まれてはいるんだけど」





「いるんだけど?」






「楽しい奴じゃない!!!」



「そうよ!!
楽しくないッ!!!



「だってさ
友達が集まって
話する時に



彼が出すって話題が
黒人における人種差別の問題とかさ〜〜」



「違う話題をって言われて
じゃあユダヤの問題をとか〜〜」



「あはははは」



「しかも
絶対
「聞き役」に回らないし〜〜〜



「くくくくくくくく」






「彼は
人生に意味はなく
虚しいものなんだ



自分はなんせ
自称天才だからさ
その人生の虚しさを知ってしまったんだ
もう「判ってしまった」んだ
だから
さっさと死にたい
なんぞと
のたまうんだけれど」



「実際
自殺を試みたりしちゃうし
自分は排他主義者だってことも言うけれど」



「いつも決まった相手しか
彼を受け入れないのは」



「彼が
楽しくないから!!!」



「楽しい人物じゃないからよね〜〜〜ッ!!!」



「めんどくさい親父だからよ〜〜!!!!」




「わはははははは」






「実も蓋もないけど


その通り〜ッ!!!」








「それがさ
観客にも
彼を取り巻く友人達にも
判るのに
彼自身は
自覚ありと言いながら
最終的には判ってない
ところが
まず笑える〜〜〜」



ほんっと
めんどくさい奴なの〜〜

だから彼に入り込めない人は
この話しもダメよね」






「で、
彼の前妻も」



「とっとと彼の元を去り」



「愛は続かない」
「達観」している彼は
NYで一人暮らしだすのね。」



「そんな彼の元に
転がり込む南部出身の家出娘





「これを演じるのが
エヴァン・レイチェル・ウッド



「かなりの
オーバーアクトで
南部娘を好演。
頑張ってます」



「ボリスってさ
ペシミストだけど
いい奴なの」



「うん。
楽しい奴じゃないけど
嫌な親父だけど
根はいい奴なんだよ。
結局彼女の面倒みちゃうもんね」



「そうそう。
追い出せないのよ」



「友達は
さっさと追い出せって言うんだけど」



「ってかさ
ボリスって
「押されたい」人なのよ



「あ、そうかもね」



「達観しているようなこと
言いながら
単純に
日常に膿んでいて
その膿んでいる部分を
「一人一人が存在していることは偶然」
とか言いつつ
だからこそ
その「偶然」で打破して欲しいと
願っているようにみえるわ」



「大体さあ
もうみんな判ったとか
死ぬ時は何をしても死ぬんだとか言いながら
手を洗う時には
丁寧にきっちり
ばい菌が死ぬまで
ハッピーバースデイソングを
歌いきるまで洗わずにはいられない奴だったりするし」



「ぷぷぷぷ
すんげ〜〜〜矛盾!!!



「この転がり込んできた家出娘の
メロデイってのが
超天然っつうか」



「ふふふふふ」



「で
ボリスの「言葉」に感化されていく」



「彼女とても
「素直」なのよね」



「うん」



「自意識の
「嫌らしさ」を持ち合わせていないの」



「ってか
主張するほどの
「言葉」を持ち合わせていなかった
とも
言えるけど」








「てかさ〜〜
「あら〜
この子
御爺ちゃんにだけなついて〜〜」
って奴じゃない??

癇癪もちの御爺ちゃんに
なぜか
赤ちゃんが妙になついて
周りが驚いた〜的な感じ」



「ボリスと彼女メロディの
年齢差は
親子っていってもいいほど離れていて」



「結婚じゃなくて
老人介護なんて
母親が言ってたもんね」



「でも彼女メロデイからすれば
彼の言葉は
彼の年齢からくる「経験則」に裏打ちされている訳だから
「言葉」に説得力があるように感じられて
「おお〜〜」って」








「すぐに
同じように語っちゃう。





ま、嫌味じゃないけどね。








あたし個人的には、
ボリスの
マルクス
素晴らしい教えだけれど
その教えには唯一
でも致命的な
大きな欠点がある。
それは
「人間性善説」に基づいているところだ
って指摘



大きく共感するところだったわよ〜〜





メロデイにとっては
ボリスは「教師」で
教師に惚れたってことかな。」








「教師にしては
癖がありすぎだけどね」





「その癖があるところが
「ユニーク」に思えたんでしょうよ」





「はしか、みたいなものかもね。
ボリス風に言えば」





「ま、愛は理屈じゃないから〜〜」




「で感化されていくうちに
メロデイはボリスを
「好きになっちゃった」
って告白
彼女から求婚しちゃう。



「ボリスは
それは勘違いだ
自分に見合った若い男を捜せって言いながらも
悪い気はしない。

段々友達に話す
彼女のルックスへの評価も
あがっていったりして」



「そう



そんでもって



二人は
結婚するの!!



「これ

一瞬
マリリンモンロー



アーサーミラー


との結婚を
連想しちゃったけど
でも
偏屈親父が
年若き女の子とできあがっちゃって
るるんかるんる〜〜ん
って
だけのことかも。」




「あはははは」



「ま、ウディ自身
ロリコンでいらっしゃるから
ココらへんは
自己弁護って風に
とられなくもない」



「この後
もちろん
いろ〜〜んなことが起こるの。



彼女の母親と父親が
転がり込んできたり」



「この2人のエピソードには
笑ったわ〜〜」



「ね〜〜
ってか
2人の男を相手にしても
余りある母親のエネルギーが
かつては娘メロデイに
彼女のミスコン出場に注がれていたって



きゃー
いるわよね
きっと
こういう母親
あちゃらにも
日本にも〜〜〜」








「母性と自己実現とが
一緒くたになっちゃってるパターン」





「だもんで
それが整理されて
他者に認められ
開放されると」





「判りやす〜く
とんでもないことになるんだけど」



「そして
あれこれあって」



「やっさもっさあって」



「メロデイの
「嫌いになった訳じゃないの」
っていう告白があって」



「私は貴方のおかげで成長した。
だから
嫌いになった訳じゃないの。



でも
尺取虫の脳みそでも
阿呆と能無しだらけの世間であっても
全てを否定したくない
私は世間と
人間と
繋がっていたい
って宣言ね」








「まあ
当然よね」





「なにより
あんな彼を
目の前にしちゃうと、さ」



 「あの彼
ゴージャスだったわね」



「キュートだったわ」



「まあ
この新しい彼って
母親が奨めて
仲が深まるように
お膳立てするんだけどさ」



「母親は
娘よりボリスの年齢に近いから
ボリスの
「達観した世界観」に
「限界」がある
ことを
肌で感じていたのかもしれない」



「でもさ〜〜
このママ
随分だわよね」



「結局
「支配欲」からは
抜けられてない
って事だし。








あたしは
たとえゴージャスな彼でも
メロデイ
なびかないで〜〜
って願って観てたけど」



「無理よ〜〜
あんな偏屈親父と
ゴージャス君とじゃ
生命力の輝きが違うもの。
勝負は見えてるじゃ〜〜ん」



「メロデイも
ゴージャス君と出会う前に
ボリスを「卒業」する時を迎えつつあったのかも」



「一度出した
歯磨き粉は
元に戻せない」



「う〜〜ん
でもさ
やっぱり
なびかないで欲しかったなあ」



「メロデイの告白を聞いて



ボリスの
「君は正しい。
こうなることは判っていた」
って
あのシーンは
ボリスの「言葉」が
あたし達にも「届いた」シーンだわよね」



「結局
彼の
「達観したような言葉のあれこれ」は
自分が傷つかないための
防御策としてのものだったって側面もあった
って意味で、ね。」



「そうね
老いや
コミュニケーションへの
漠然とした不安を乗り越えるために
達観したようなことを
言いがちじゃない?



「そうねえ」



「ボリスの「年齢」が
このシーンでバーッと迫ってきたわあ」






「で、ラストに向かうわけだけど〜〜」




「原題の「WhateverWorks」
響く状況になるのよ
なっていくの。」



「そうよ
なんでもあり!!





「つまり
幸せはつかの間、運しだい
だけど


人生他人を傷つけさえしなければなんでもあり!



ってボリスの
いやウディの哲学が語られるの」



「斜めに見ながら
達観しているようなこと言いながら
その実
日常に膿んで
いじけてるだけってことじゃ
人生勿体無い!って」



「ね!!!」



「ね〜〜〜!!!!」



「楽しまなくっちゃ!!!」



「そうよ
楽しまなくっちゃ!!!」



「つまり
ぐちゃぐちゃ言ってないで
実は
周りに助けられている自分の幸運を
かみ締めなさいってことでもあるの」



「あーた
笑いながら泣いてなかった?」



「そ、そんなことないわよ
な〜〜にを言い出すのよ
なんで私が????



気のせい
気のせい」



「あーたみたいな人間が
泣いちゃうシーンがどこなのか
探して観ていただくのも一興ね」



「一興とは何よ
一興とは!!!」



「とにかく
この偏屈親父
絶対
「あ、知ってる!!」って
「彼に似ている!!」って人が
みなさんの中にも
いらっしゃるはず〜〜!!!」








「そうね
ってか
自分自身がそうだったりして。」








「で、
ウディってばこの作品
老いに向かっての
じたばたコメデイって内容でもありながら」








「日本のそれ系統のエンターテイメントものと違って
じたばたぶりが
ちっとも枯れる方向には向いてなくて
偏屈方面に全面的に自己肯定で展開しているのが
おかしかったわ」






「みっともなくも


リアルよね」





「ぷぷぷぷ
あんまりみっともないもんだから
もうさ、
「しょうがねえなあ〜〜〜」って。」





「結局
日本でだってなんだって
達観なんて
言っちゃってる
語っちゃってる輩は
どんだけ周りが・・・さ〜〜〜」








「枯れて
悟るなんて



独りがいいなんて

もう、さ
これ観たら
ある意味
その「実態」が「お話し」じゃあるけど
リアルに判るし



これからの自分の姿
ありようも考えちゃう
見えてくるってもんだわよ。」





「孤独を
賛美なんて・・・




けッ!!」





「人生大方のことは判ったなんて・・・




けッ!!!!」








「そういうこと」








「そういうことよね」








「で、なんだかんだ言いつつ
大団円。








でもさ
本当に
この偏屈親父
友達には
「いろんな意味で」恵まれているわよね!








ここでいう
ハッピーエンドって言うのはさ
「なるようになりました」
ってことじゃなくて






こんな偏屈な親父でも
こんなやり方でも
「受け入れられた」のよ
ってことじゃん。






だから
「ハッピーエンド」。

映画の話じゃあるけど。」








「結論を言うと



語るなら
遠くを見て
近くを見ろってこと。





まあこのコーナーでも
結局あーたが
何を言おうと
「全てを見通しているのは
わたくし」
なのってこと!」



「・・・な〜〜に言ってんだか」



「それじゃあ
皆様、ぜひ!」



「ぜひ!!!」















posted by kazoo at 10:58| Comment(0) | TrackBack(2) | 映画(さ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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