2014年08月19日

クッキー・フォーチュン

D110552344ロバートアルトマン


外れなしッ!!!
外れなしよーッ!!!」



「なによ〜〜
いきなり場外馬券売り場の
おっちゃんみたいな
掛け声で登場〜〜???」



「いやあ〜〜〜
もう、この方の新作が
観られないことが
つくづく悔しい
ロバートアルトマン監督の作品をさー
今日はいっちょ述べてみようかと思ってー。」



「ああ、なるほどね。
で、取り上げる作品はどれにするのー???」



「そうねー
今回は
クッキー・フォーチュンをとりあげてみるわよ〜〜!!」





「あ、これ

リブ・タイラー が驚異的に可愛い作品だわよね!」



「そうそう。
なんかさー
リブっていろんな作品に出ているけれど
多分彼女の魅力が
一番出ているのは
輝いているのは
このクッキー・フォーチュンだと思うわ。



あ、後彼女が魅力的っつうと
エンパイア・レコードもお奨めだけど。





「おかずですッ!」






「ずーこですッ!!」






「二人揃って」






「映画に耽溺〜〜〜!!!!」






「いや、それにしても



アルトマンってさー本当に



判っていて撮っているわよねー。」



「うんうん。」



「リブで言えば、ショートヘアでさあ
最初彼女の登場シーン
向こうに歩いて行くシーンがあるじゃない???



お尻とかも大きくて
ぷりぷりしてるのね。



でさあ、
それが彼女の持っている



生命力ってものを感じさせて
すっごくチャーミング!!



そうよ!



これなのよ!!!



って私は思ったわ〜〜」



「リブって、すっごくドスコイ体型になっても
全然気にしないわ〜〜なんて言ってる
自然体っちゃあ自然体だけどーな人じゃない??」



0liv

「あら、でも、この映画じゃ
ほんっとうに魅力的よー。



大体この人が太ったのは
妊娠のためでさー
それはすっごく自然なことじゃん?



0livb



そもそも若い娘っ子がさー
カリンカリンで



細けりゃいいって思っているのは
大間違いよ。



抱いた時に
恥骨が当たって痛いような女
本当に男が求めていると思う〜〜???



「細くないと
お洋服も着こなせないし〜〜」




なんて言っててさー
誰もが
キーラ・ナイトレイ になれるって訳じゃないのよッ!!!


0keira

っつうか
あーたらのそのご面相で
身体だけ真似して
どーするっちゅう話しよ。」





「あーたらって誰に向かって
言っているわけ〜〜〜???」



「と・に・か・く!!!
生命力の欠片もない目つきしながら
携帯にかじりついて



一日3時間は確実に
メールのやりとりに費やしてますーなんて女



どーにもこーにも
どーーーーーしようもないじゃないッ???



「・・・・なんか、あったの???」



「いや、別になんもないけどさあ〜〜〜ッ!!!



そういう娘っ子に比べて
この作品のリブは
確かにちょっとあばずれだったりするんだけれど



気に入った男の子に
「ちょっと食べてみない??」



なんて言っちゃうような子なんだけど



いつも間違いなく
「人間」に向き合ってて
話の最中に



「あ、携帯」



なんてことは決してしない娘なの。」



「そりゃそうでしょうよ。



これは携帯なんてない時代の
アメリカ南部のお話だもの。」



「例えば!
例えばそういうことって言ってるの!!!」



「あー判った判った。」



「この作品は1999年のもので
アルトマン監督も
高齢になっているじゃない??



だからこそ
彼女の溌剌とした
「生命力」をさー

本当に愛おしく思って
撮っているんじゃないかって
伝わってくるものがあるのね。
観ているこっちも
ニコニコしちゃうのよ。」





「あーそれは、判るわ。



そういえばこの作品の全体に流れるトーンも
その年代だからこそ
見えるっていうか
そういう視点だわよね。」



「そうなの、そうなの。
でもさ、それは
「説教クサイ」訳でもなんでもなくて
やっぱり
「自分の言葉」で語っているわけだからさ、
アルトマンは。」



「あーよくある
親父の嘆き節や
自慢節には、なっていないってことなのね??」



「当たり前じゃない!!



例えば
ゴスフォードパークなんかだと・・・」



「あ、王国の爺のフェイバリットムービーね??」



「そそそそそ。



ああいうのだってさ
「スノッブ」のなんたるかっての
本当に理解して
しかもくすぐって
ANDブラックな視点も提供するってのは
それを「本当に」知っているからこそ!!
じゃない??」







「そうね」



「「知識」と「体験」とを融合させて
「作品」として仕上げるってのは
監督ならば当たり前のことだけれど



私が
「アルトマン、間違いがないわ〜〜」
って言うのは、視点に「二面性」
つまり「客観性」が
常に織り込まれているところ
ね。」



「あー」



「この「客観性」ってのは
ある意味、理屈や「お勉強」だけじゃ身につかない。



やっぱり
アルトマン自身が
今まで沢山の人間と「向き合ってきた」
その事実がものを言っているんだと思うの。」



「単に人間と「知り合ってきた」んではなく、ね。」

0cook2




「そうそう。
だって
それって「自分に返ってくる視点」だからさ。


アルトマン作品においては
いつものことだけれども




このお話の
基本には
とってもブラックなものが流れているのね。



例えば
主人公のウィリスは
愛されているけれど
でも、やっぱり「秘密」があって
それを最後の最後まで
公開することは出来なかった
っていう事実や」



「うんうん」



「その秘密を聞いて
ちょっとリブがたじろぐってところとか、ね」



「あ、そうね。



無邪気に
「私もそうなの???」
って聞き返す



あのシーンは
ちょっとドキっとするわよね。
ハッピーなシーンの中に潜む毒っていうか」



「後、やっぱり聖書や
サロメのお話を知っていると
より楽しめると思うけれども」





「うんうん」



「でもさー仮に
そういうことを知らなくても
充分に楽しめると思うわ。」



「そうね。」



「で、リブのほかに
どんな見所があるの???」



「アルトマンの作品ってのは
群像劇っていうかさ
いろ〜〜んなキャラが出てくるけれど
それをちゃ〜〜んと
それぞれ着地させる
そういう手腕が凄いと思うのだけれど」



「そうねー」



「でさ、このクッキー・フォーチュンでは
アメリカ南部
つまり
有色人種に保守的な土地柄を舞台に
一件の殺人(?)事件が起こって



その犯人を巡るあれこれ・・・な訳だけれども」



「うん」



「私、なんだかさー
上等な人情落語ね、これって思ったの。」



「ああ!」



「アルトマンの作品は
ショートカッツにしても
ティムロスが熱演している
ゴッホにしても



本当に「人間」に焦点を当てている
「人間を面白がっている」
って視点にブレがない
と私は思うのね



その面白がり方がさー
どんどんどんどん
年齢を重ねるにつれ



昇華していったって感じがねー
とーってもするのね。」



「まあ、上から目線で
何様かと思うけど
言っていることは判るわよ。」



「でさー
それはよくある親父の
「自己収束」の着地の仕方はしてない。
してないのよ!!!!

この作品では
リブ・タイラーの生命力に
目を細めている感じとか
ちょっとバカな新米警官を見守っている感じとかもあるんだけど



ジュリアン!!!」



ジュリアン・ムーア ね」



0ju



「彼女をアルトマンが気に入っているの
なんだかすごく納得できるのよ」



「綺麗だけどねー」



「うん。



綺麗なの。



綺麗なんだけど



なんだか



妙!
いびつなの。



「そうねー
それは、バビューンだから・・・ってわけじゃ」






「そうじゃないわよッ!!!



なんか血の気のないっていうか



色素の少ない感じのルックスで
「月のオーラ」がある女優さんよね。



だからこそ
「サロメ」を演じた時の
「イキイキと魂を注入された感じ」が
ゾッとするほど生かされちゃうのよねー」



「そうそう!!!!」



「ウィリスの秘密の元になったことよりも
彼女のちょっと「足りない」感じは
周りのみんなに当たり前のように受容されていることとか



銃のブランドの名前が
「ピースメーカー」だっていうこととか



キリスト教の中で
「自殺」は最大の罪であったりするのに



監督の視点は
「それさえ」も笑っているし



考えれば
結構アヴァンギャルドな内容なのよ。」



「人情落語のように見せかけて、ね」



「そう、人情落語のように見せかけて、さ。」



「細かいくすぐりは
言い出したらキリがないわ。」



「気付けば気付くほど
この作品の面白さは増すわよね」



「そうそう。



でさあ〜〜〜」



「なによ。」



「やっぱり宗教感っていうの??
西洋でも東洋でも
なんかさー
突き詰めると
同じようなところに着地していくような
気もするわ〜〜〜」



「どういうこと???」



「つまりさー
結局、人間因果応報。
頭でっかちにならないで
きちんと生きないとダメよーってことね。」



「小さな小さなコミュニテイの中で」



「平凡に生きるってこと」



「でも、「平凡」って
実は「非凡」なことなのよね。」



「あら、あーたもなかなか言うじゃない」



「何よりステキなのが捜査の過程で
「なんでそこまであいつを信用できるんだ」って
問われたときの警官の
あの答え!!!」



「そうそうそう!!!!」



「あいつと俺は」



「釣り仲間なんだ!!!」



「最高!!!」



「最高よね〜〜〜!!!」



「アルトマンは
ロングテイクでも有名。」



「その分、役者が
すっごく演技に集中しているのが
判るわよ〜〜〜」



「最後の最後」



「浮き」にも注目してね!!」



「上等な人情落語の」



「クッキー・フォーチュン」



「派手さはない1本だけれど
これを観ればゴスフォードパークや
ショートカッツもぜーーーーーったい
観たくなるわよねッ!!」



「うん。



だって、アルトマンに外れなしッ!!!だもの〜〜」



「えらく力入るわねー



なんでー???」



「だってあーたに
秘密にしていたけどー



実はあたしー・・・
彼とは
釣り仲間なの〜〜〜〜〜」



「!!!!!!」

posted by kazoo at 11:03| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画 (か) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Weblog: 象のロケット
Tracked: 2014-08-22 12:01